高橋久代さん

スナック 舞|ママ


開店31年目。

お客様との会話が生きがいで、店があるから自分がある。常連からは「おっかぁ」と呼ばれ、親しまれる。



豊似の出身。踊りを習ったり、コクワやブドウを探しに野山を駆け巡ぐったりする幼少期だった。中学で始めたソフトボールは大人になっても続けていた。野山で鍛えた体で活躍していたことだろう。


社会に出たのは高校を卒業した19歳。町役場などで勤務を経て家庭に入るが45歳で飲食業界に。手伝いに入った店で別の店を任せたいと依頼を受けたことが始まり。最初は「自分で経営する自信がない」と思い丁重に断っていたが世話になっている人からの「ずっと応援する」との言葉を信じて開店した。決め手はその言葉でもあったが、家庭中心の生活のスタイルを変え「色々な人と出会って話をしたい」という思いもあり踏み切った。



店は今年で31年目。店を出すことを渋っていた人間が30年以上も同じ場所で同じ仕事を続けている。それはお客様との会話が生きがいになっているからだという。オープン当初40代だった高橋さんも、今では70代。この仕事をしなければ聞けなかった秘密の話がたくさんあり、価値観や今の自分を作ったのは「店があったから」という。人生のほとんどが店と共にあった。お客様はお酒を飲みながら家庭では話せないような色々なことを語ってくれる。今は話を聞いてワイワイすることが楽しくて生きがいになっている。


常連からは親しみを込めて「おっかぁ」と呼ばれている。お客様のほとんどが年下なわけだからそれも仕方なく、まさに「おっかぁ」なのだ。なんでも話をしてしまいたくなる魅力のある「おっかぁ」なのだ。初めて来店するお客様に丁寧に対応しようとチャレンジしてみたこともあるが、ものの5分で浜言葉が出てしまったという。まさに「おっかぁ」だ。


これからも「おっかぁ」は「おっかぁ」でなくてはならんのだ。